クリプトに触れはじめてまず思ったことが、よくわからないことだらけということでした。検索しても日本語で出てこないこともたくさんあるし、最新情報はほぼ英語が多いし、理解するのが難しいことばかり。日本国内の取引所でビットコインやイーサ買ったり、書店に売ってるブロックチェーンやWeb3の本を読んでも概要しかわからないし正直、自分で説明がいまいちできないなと思いました。僕自身もまだまだ知らないことがたくさんあるし、どんどんと新しい情報、技術、サービスが生まれているのでわからないことも多いのが実情です。
まずクリプトに興味を持ったとしても、挫折するのはこの部分だと思います。
ここでは基本的なところから少しずつ知識を入れることで、一緒にクリプトについて学んでいければと思います。Web3は流行りだけの一過性ではなく、必ず社会に実装されるものだと思っています。エンジニアほど詳しくなる必要はありませんが、ある程度の基本的な知識を理解しておくことで、のちのちプラスになると思っています。まずは基本的なことから見ていきましょう。
トークンの基礎知識①トークンでよく見るERC-20って何?
よくトークン関連の記事でも目にするERC-20。ある程度、暗号資産やNFTを触ったことがある人には馴染み深いこのERCという表記。
『ああERC-20なんだ』『ERC−20なんかガス代高いでしょ』とか色々と使われる割には本当に理解している人は、そこまで多くないのではないでしょうか。
ERC20トークンとは、共通規格である ERC20の規格に基づくブロックチェーン上のトークンで、イーサリアムのスマートコントラクト内にトークン API として実装できるトークン規格として、ファビアン・ヴォゲルステラー氏により提唱されたものになります。要はEthereumチェーン上に実装することができるトークンの規格になります。
このERCは<Ethereum Request for Comment>の略でERC-20はEthereum Request for Comments 20というアプリケーションレベルでの規格や取り決めに関する改善案を示しています。
同じようにEIP 20というものがあります。
EIPは<Ethereum Improvement Proposals >の略称でイーサリアム改善提案と訳されます。EIP とは、提案された新たな機能、プロセスや環境等を説明する設計ドキュメントの総称であり、EIP に関する情報は GitHub 上に公開されていて誰でも確認することができます。この改善提案には番号がつけられていて、EIP20 は20 番目の改善提案されたものということになります。
そしてERCの番号は EIP の番号に対応しておりERC20 はEIP20 に基づく規格になります。ERC20 トークンは代替性のあるトークンとして、Fungible Token (FT)と呼ばれます。 fungible は, 「代替可能な, 代替性がある」という意味で代替可能なトークンということです。
例えば、鈴木さんが持つトークンと田中さんが持つトークンについては、お互いに交換しても全く同じものとして扱うことができるということを意味しています。いわゆるポイントなんかも同じ扱いで、ECサイトなどの同じ技術基盤を前提としているサービス上のポイントである場合、Aさんの持つポイントとBさんのもつポイントが同数である場合は交換しても同じものとしても扱うことができるというものです。
反対にNFTはNon-Fungible Tokenと言われていて、非代替性トークンと言われていて唯一無二であり、交換ができないものと言われています。
これは鈴木さんと田中さんが持っている同じサルのNFTだったとしても、それぞれは違うものであり、交換できないトークンであるということになります。
次回はNFTの規格でよく使われるERC-721について深掘りしていきましょう!